音楽の著作権について基本的なことをわかりやすく学べる本。
著作ケンゾウ君なる主人公として漫画でテーマをあげて、それの解説を行う形式を取っている。
テーマは全部で30章あり、著作権のことから音楽業界と管理団体の関係などがある。
新人ミュージシャン向けに書かれているようで、あまり難しく考えずに読める内容だ。
ネット上ではJASRACではカスラックと呼ばれ、著作権管理団体は悪の枢軸のように扱われている。
それに対抗するように、ネット発のミュージシャンは権利を主張せずに誰でもタダで二次利用できるように管理団体に登録しない潮流ができている。
そのおかげでユーザーが二次利用によって音楽を広めていくという新たなブームのあり方ができあがりつつある。
しかし、徐々に問題も出てきている。
著作権を主張していない楽曲を使ってライブを行いかなりの収益を上げている人が出てきたのである。
これに対して楽曲の作者について還元すべきでないか?ということである。
これは二次利用を許す以上しかたが無い問題で、巡りに巡って著作権管理団体の必要性にネットユーザーも気付き始めたのかもしれない。
本書はそういった昨今の新たなブームのあり方を考える際にも役立つ一冊であるし、そのブームに乗ろうと思っているミュージシャンも権利について正しい知識を身に付けるのに大変役立つだろう。
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