2010年4月25日日曜日

【書評】ロボットとは何か(著;石黒 浩) - 講談社

僕が大好きな映画「アンドリューNDR114」では、主人公のアンドロイドが自我に目覚め
人間になろうと努力し、300年かけて人間として認められる。
そして観客は主人公の目を通し物語を追うことで”人間とは何か”と深く考えさせられるのだ。

本書でも”ロボットとは何か”と題してはいるが、人間のようなロボットを作る研究過程で
まずは”人間とは何か”ということを追求しなければなかったと書かれている。
ロボットを作ることを通して普段意識しない人間らしさというものがわかってくるのだそうだ。
ロボットがロボットとして動いている場合は気にならないが
徐々に人間に似せていくとある時点で人はとても不気味に感じるのだという。
これを”不気味の谷”(人間の近さを横軸、親近感を縦軸に置いたグラフを書くと谷ができる)という。
人間に近ければ近いほど少しでも人間らしさがかけるとかなり気になるというわけだ。
逆にいうとそれはロボットを人間と思いはじめているということでもあるといえる。

では”不気味の谷”を越えたロボットが現れたらそれを人間と見分けるにはどうしたらよいのだろう?
ロボットと人の違いはなんだろう?
人を人と感じるとはどういうことだろう?
本書を読めばその答えが出るかもしれない・・・。

0 件のコメント: