2011年10月30日日曜日

へうげもの9 著:山田芳裕


ついに利休切腹へ!!
そして、介抱するのはなんと・・・。
前巻の最後で楢柴を割り、わび数寄を捨てたに見えた利休だったが、最後の最後まで”へうげもの”でした。
最後のシーン、介抱してからの台詞のない数ページ・・・泣ける。
名シーンには漫画だとしても台詞入らないんだなと、画だけで語れるんだなと驚いた。

利休亡き後、茶頭筆頭になった佐介はさらに頭角を現して新たな侘びを求めて、明を目指すってとこで次巻。
しかし、明王子はおもっきし笑ったwww感動と笑いが一巻にまとまった最高の9巻。

日本沈没 下 著:小松左京

上巻の感想はこちら

大災害SF下巻。
日本各地で大地震が起き、様々な調査からついに1年以内に日本が海に沈むことが判明。
日本政府は密かに各国と移民の受け入れの交渉をはじめていた。
そして、いよいよ日本に最後のときがくる・・・。


あ~、日本列島が沈んでしまった。
上巻でもそうだったように、パニックものではなく人間ドラマもあまりないので淡々と進んでラストもあっけなく、物語としてのおもしろさは足りないかなぁ~。
だがフィクションでもそれっぽく想像できてしまうのは、緻密な調査と大胆な仮説を元にして沈没の過程を書ききっているからか。
国を失った日本人はこれからどう生きていくのかを想像してみると、国があるという当たり前のことがどういうことなのかを考えるきっかけとなるかもしれない。

2011年10月29日土曜日

日本沈没 上 著:小松左京

星雲賞長編賞第五回受賞作品

島が一晩で沈んでしまう、突如海が沸きあがり一瞬にして島ができああがる・・・そんなことがありえるだろうか?
主人公は潜水艇の操縦者で、沈んでしまった島の海底調査から物語りははじまる。
その海底では、今までみたこともない異変が起きていた!!

地震大国日本、地震は日常茶判事であり3.11後であるがゆえに、ことさらリアルに感じる話だ。
荒唐無稽に見える物語も、徹底的に科学考査されて、くどいくらいに”何故、日本が沈んでしまうのか”を科学者の登場人物が解説しているのもリアルに思えるところだろう。
また、ハリウッド映画のようなただ単にスペクトラルドラマにするのではなく、現実問題として日本が沈んでしまった場合の思考実験をしている。
徐々に壊れていく日本、国が無くなるとはどういうことか、その結末は下巻へ。

2011年10月22日土曜日

へうげもの8 著:山田芳裕

いつのまにか古佐の大金時が復活。子どもの落書きの茶碗が大人気とかw
器の価値とはなんぞやという。
それに加えて、蒲生とのいざこざを咎められてピンチの伊達政宗が古佐に助けを求めてまたおかしなことにw
こういうとんでもない演出というかギャグはやりすぎなくらいが丁度いいというけども、ほんと丁度よくてめちゃくちゃ笑える。
なんつーか、古佐は性格悪いつかぬけめないというか、伊達さんまじめにやってるのに器を売るのに利用されてるだけどいう・・・w
それでも、そのおかげで蒲生とのことは許されたのでさすがと言った所。

そして、いよいよ利休が堺へ追放に。
最終ページはおもわず声をあげてしまった・・・自身に失望した利休の最後はどう描かれるか。
次巻が楽しみ!

復讐の船 著:S・M・スターリング

歌う船シリーズ7作目にして、今のところ最終巻。
戦う都市の続編で、小さな女の子だったジョートが大人になって”AI”船(ブレイン船ではなく)の船長として活躍するお話。
なんといっても本作の特異な点は、ブレイン船が登場しないこと。
船との関係、パートナシップがこのシリーズの楽しみなのに、それが無いのははっきりいって歌う船シリーズである必要がない!
あとがきでは自分の得意なスタイルで挑戦と書いているけど、ただたんに歌う船のスタイルで書けなくて逃げたんじゃないのかと。
魔法の船のジョディ・リン・ナイはマキャフリーへちゃんとリスペクトして、かつ異種族間の闘争を上手く書いていたのになぁ。
あとは前作でもそうだったようにスターリンはヒロイズムの否定が十八番のようで、主人公たちがいとも簡単にボロボロになる。
それもあんま必要性無く・・・しかもそこからの逆転のカタルシスもなくボロボロのまま終わる。
確かに単純なヒロイズムは一考に価するのかもしんないけど、やはり感情移入する主人公達がボロボロになるのは辛い・・・。

ということで、歌う船シリーズの〆には後味の悪い作品でした。

2011年10月18日火曜日

新銀河ヒッチハイク・ガイド 著:オーエン・コルファー

今わ亡きダグラス・アダムスの名作の新作がようやく日本語訳に!
英語版で出版されたときに、とても驚いたがついに読める時がきた。

物語はなんと前回の続きからはじまる。
ほとんど無害の最後では、お約束のように地球が破壊されたが、なぜかアーサー達は生きていた。
それだけでなく、数十年経っており老人になったアーサー、取材の行き過ぎでサイボーグになったトリリアン、そしてなんと、銀河大統領になったランダムなどとんでもないことになっていた。
果たして彼らはどうやって、ボゴン人に操られた銀色の宇宙人たちの地球破壊から逃れられたのか?
そんな彼らの運命はいかに!?

っとことでのっけから驚きの展開です。
正直、ダグラス以外で新作というのは不安もあったけど、前半はそん色なくガイドのノリが出ていて大胆な設定もあって一気に引き込まれました。
間に挟まれるガイドもなかなかおもしろい発想だし。ただ、読んでてダルい時も。
しかし、後半の展開はちょっと残念。
無神論者のダグラスが以前にも扱っていた設定だけど、神話に詳しくないと付いていけないかも。
あとがきによると後半は伏線の回収や、ガイドらしい結末が待っているようなので不安になりつつ読み進めよう。

2011年10月14日金曜日

ほとんど無害 著:ダグラス・アダムス

銀河ヒッチハイク・ガイドシリーズ三部作の五作目にして最終巻。
前作は恋愛物でちょっと物足りなかったが、今作はどたばたスペースオペラが帰ってきた。

舞台は別次元の地球、パーティでゼイフォードのお誘いについていかなかったトリリアンになる前の、トリシア・マクミランが登場。
キャスターの彼女は躍進のために渡米するも失敗、うまく行かずにゼイフォードに付いていけばと後悔しているところに、ベタベタな宇宙人が現れるが・・・。
その時、フォードは古巣「銀河ヒッチハイク・ガイド」本社に帰ってみると、いつの間にかガイド本社が買収されていることに気づく。
アーサーは自分の身体を切り売りして宇宙中をくまなく旅行していた。
前作で出会った最愛の人フィンチャーチを超空間の事故で無くして、彼女を探していたのだ。
そして放浪の末、なぜかサンドイッチ職人となったアーサーの前にトリリアン(ゼイフォードの付いていった次元のトリシア・マクミラン)が幼い女の子を連れて現れる!


前作物足りなかったドタバタが今作は盛りだくさん!
なんといっても衝撃的なできごとはアーサーとトリリアンとの娘、ランダムが登場すること。
ランダムという名前もぴったりだと思う。
前作でフィンチャーチとくっ付いてたのに、いつのまに子どもを仕込んだ!?っというところもちゃんと伏線張ってあります。
いつもどおりのダグラス節の細かいエピソードを挟みつつ、ドタバタ劇の最後はお約束のあれ。
H2G2は地球の破壊に始まり地球に破壊で終わる、っと今回読み直してみてダグラスはちゃんとまとめてたのか~と気づきました。

さぁ、これで復習終わって発売から半年たってしまった新・ガイドを読むぞ!